【第5話】ネクストステップで案件を見極める|Sales Trekポッドキャスト

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Episode 5

ネクストステップで案件を見極める:初回ミーティングの最強ツール

⏱️ 約10分 🎯 案件判定術

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エピソード概要

第5話では、初回ミーティングで最も重要な「案件の有無の見極め」を効果的に行うための「ネクストステップ」手法について詳しく解説します。質問技法だけでは得られない顧客の本音を、視覚的なプロセス図を使って引き出す実践的なテクニックをお伝えします。

この回の重要ポイント

🔍 案件見極めの重要性

可能性のない案件を追いかけるのは時間の無駄。初回での選別が重要

📊 ネクストステップ手法

視覚的なプロセス図を示して顧客の反応から情報を引き出す

👀 反応観察の技術

相手の表情や言葉から本音を読み取る観察スキル

⚖️ 案件判定の踏み絵

進むべき案件か撤退すべき案件かを判断する基準

詳細な内容

初回ミーティングで最も重要なこと

これまでのエピソードでミーティングプランや質問技法について説明してきましたが、初回ミーティングにおいて最も重要なのは「案件があるかどうかの見極め」です。

顧客にとっても営業にとっても、そこから先に進むかどうかが時間と労力の使い方に大きく影響します。可能性のない案件を追いかけるのは時間の無駄であり、初回ミーティングでの案件選別は本当に重要なのです。

🎯 案件見極めが重要な理由

  • 時間効率の最大化:限られた時間を有望案件に集中
  • 労力の最適化:無駄な提案作成や訪問を回避
  • 成約率の向上:質の高い案件に注力することで成果向上
  • 顧客満足度:本当に必要としている顧客への貢献

ネクストステップ:質問以上に効果的なツール

質問技法に加えて、「ネクストステップ」はさらに効果的なツールになります。このツールは、顧客の考えを直接的に聞くのではなく、視覚的な共通認識を作ることで情報を引き出す手法です。

営業が常に考えるべき顧客の3つの要素

初回ミーティングで営業担当者が常に頭の中で想像すべきことは以下の通りです:

💪 解決意欲

相手が会社の課題を解決したいという意欲があるか?

💰 予算サイクル

予算サイクルのどの段階にいるのか?

📋 推進プラン

どのようなプランを描いて社内で物事を進めようとしているのか?

直接質問の限界と解決策

相手の考えを確認する方法として、ストレートに質問することも効果的ですが、初めて会う相手の場合は信用関係ができていないため、なかなか答えてくれないことが多いのが現実です。

ただし、聞き方によっては、はっきりとは言わないまでも、それらしいヒントをくれる可能性があります。では、相手が求めている情報をこちらに伝えてもらうにはどうすれば良いのでしょうか。

類似イメージによる情報引き出し手法

効果的な方法の一つが、類似のイメージを示して「こんな感じですか?」と問いかけるやり方です。

🖼️ ネクストステップの実践方法

  1. プロセス図の準備:クロージングまでの大まかなプロセスを図式化
  2. 視覚的共有:相手にプロセス図を見せながら説明
  3. 反応観察:相手の表情や言葉から情報を読み取る
  4. 詳細確認:ずれがある部分について深掘り質問

例えば、ネクストステップのイメージを視覚的に示すと、相手の反応から意図を汲み取れるケースが多くあります。全く違う場合は、「全然違いますよ」「まだそこまで考えていません」といった具体的な反応が返ってきます。

人によって異なる情報提供の難しさ

顧客が素直に答えられない理由はいくつかあります:

  • 表現力の個人差:自分の考えを言葉で正確に伝えることに慣れていない
  • 準備不足:突然の質問に答える準備ができていない
  • 信頼関係:まだ十分な信頼関係が築けていない
  • 社内事情:社内の複雑な事情で即答できない

だからこそ、視覚的な共通認識を作ることで、これらの障壁を乗り越えることができるのです。

ネクストステップのプロセス設計

ネクストステップのイメージは、販売する商材や会社の営業プロセスによって異なります。成功事例を参考に、クロージングまでのプロセスをスケジュール化することが大切です。

📅 一般的なプロセス例

初回ミーティング
詳しい質問・ヒアリング
詳細デモ・説明会
提案書提出
検討・社内調整
契約

※大まかで良いので図に書いて相手に見せることが重要

相手の反応を観察する重要性

相手の反応をじっと観察することが何より重要です。多くのケースで、相手は以下のような具体的な反応を示してくれます:

✅ 肯定的な反応

  • 「なんとなくそんな感じですね」
  • 「大体そのような流れです」
  • 「このあたりのステップは重要ですね」

❌ 否定的な反応

  • 「いや、全然違います」
  • 「この段階はまだ決まっていません」
  • 「そこまで具体的には考えていません」

🤔 中間的な反応

  • 「部分的にはそうですが…」
  • 「順番が少し違うかもしれません」
  • 「もう少し検討が必要です」

視覚的な共通認識を持つことで、議論が深まりやすくなり、より具体的な情報を得ることができます。

案件判定の「踏み絵」としてのネクストステップ

ネクストステップを示すことで、以下の重要な情報を確認できます:

  • 認識のずれ:相手が考えていることとこちらの理解の差
  • 具体的な相違点:何が違うのか、どう考えているのか
  • 進捗状況:顧客がどの段階にいるのか
  • 推進意欲:本気でプロジェクトを進める気があるのか

酒井さんの中では、このネクストステップは案件の有無を判断する「踏み絵」のような位置づけと考えているそうです。これらの情報を得ることで、案件を進めるべきかどうかの重要な判断材料となります。

今回のポイント

ネクストステップで案件の本質を見極める

視覚的なプロセス図を活用して顧客の反応を観察することで、質問だけでは得られない貴重な情報を引き出し、案件の見込み度を正確に判定できます。

次回予告

第6話では、ネクストステップで得た情報をもとに、どのように営業戦略を組み立て、次のアクションプランを策定するかについて詳しく解説します。お楽しみに!

Salestrekポッドキャストについて

外資系IT企業でカントリーマネージャーを務めた経験を持つ酒井秀樹が、日本と外国の間で学んだ法人営業のノウハウを分かりやすく伝えるポッドキャストです。B2Bセールスや営業戦略に関する実践的な内容を、週1回約10分でお届けしています。

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